[도쿄 리포터=토시키 아오야마] 지난 10월 24일 홋카이도 클래식 음악의 전당 '삿포로 콘서트 홀 기타라'에서 삿포로 교향악단의 제631회 정기연주회를 감상했다.

지휘는 독일 음악에 조예가 깊은 이모리 타이지로 예정이었지만 급성 담낭염으로 갑자기 입원하는 바람에 출연할 수 없게 되었으며, 갑작스럽게 지바 교향악단에서 음악감독을 맡고 있는 야마시타 가즈후미가 지휘를 맡았다.

전반부는 영국 작곡가 브루흐의 "스코틀랜드 환상곡". 정식 제목은 '스코틀랜드 민요의 선율을 자유롭게 사용한, 관현악과 하프를 동반한 바이올린을 위한 환상곡'(Fantasie für Violinemit Orchester und Harfe, unter freier Benützung Schottisher Volksmelodien)이다.

바이올린 주자는 아오키 나오카였으며, 1992년 도쿄 태생의 젊은 바이올리니스트답게 생동감이 있는 바이올린을 피로했다.

이 곡은 스코틀랜드 민요의 선율을 따랐지만 국제적인 콩쿠르에서 수상 경력이 풍부한 아오키는 다양한 기교를 구사하며 자유자재로 환상곡을 구사했다. 삿포로향의 뛰어난 서포트도 있어 관객의 반응은 매우 좋았다.

후반은 베토벤 교향곡 제6번 바장조 op.68 '전원'. 홋카이도 제일의 프로 오케스트라다운 웅장하고 투명한 연주였다. 이 곡은 고전파 교향곡으로는 이례적으로 5악장으로 구성됐고 개울가의 정경, 시골 사람들의 즐거운 모임, 뇌우 폭풍 등의 표제를 달았지만 목관 주자와 타악 연주자가 아주 잘 표제의 의미를 해석해 연주에 활용했다 자연의 정경 속 표현이라는 의미에서는 평소 자연에 둘러싸인 환경에서 지내고 있는 삿포로 교향악단이 자랑하는 분야가 아니었을까.

이 연주회는 삿포로 콘서트 홀에서의 올해 마지막 연주회가 되었다. 삿포로 콘서트 홀이 대규모 수선 공사로 인해 11월 2일부터 이듬해 6월 30일까지 약 8개월간 휴관하기 때문에, 당분간은 오페라 하우스로서의 기능을 갖춘 삿포로 문화예술 극장 히토리아에서의 출연이 중심이 될 예정이다.

[Photo(C)札幌交響楽団]

Sapporo Symphony Orchestra
631st Subscription Concert
2020.October.23(Fri) 19:00~ / October.24(Sat) 14:00~
Sapporo Concert Hall; Kitar

Appearing
conductor / Kazufumi Yamashita
violin / Naoka Aoki

Song List

Weber Oberon Overture
Bruch Scottish Fantasy op.46
Beethoven Symphony No. 6 in Fmajorop. "Pastoral" 

10月24日、北海道クラシック音楽の殿堂「札幌コンサートホールキタラ」で札幌交響楽団 第631回定期演奏会を聴いた。指揮は、ドイツ音楽に造詣が深い飯守泰次郎の予定だったが、急性胆のう炎で急遽入院のため、出演できなくなった。急遽、千葉交響楽団で音楽監督を務める山下一史が指揮者を務めた。

前半は、イギリスの作曲家ブルッフのスコットランド幻想曲。正式な題名は「スコットランド民謡の旋律を自由に用いた、管弦楽とハープを伴ったヴァイオリンのための幻想曲」(Fantasie für Violine mit Orchester und Harfe, unter freier Benützung Schottisher Volksmelodien)。

ヴァイオリンは、青木尚佳。1992年東京生まれは、若手ヴァイオリニストらしい生き生きとした躍動感があるヴァイオリンを披露した。同曲は、スコットランド民謡の旋律が取り入れられているが、国際的なコンクールで受賞歴豊富な青木は、多彩な技巧を駆使し、自由自在に幻想曲を奏でた。札響の優れたサポートもあり観客の反応は、上々だった。

後半は、ベートーヴェン交響曲第6番ヘ長調op.68「田園」。北海道随一のプロ・オーケストラらしい雄大で透明感がある演奏。同曲は、古典派交響曲としては異例の5楽章で構成されており、「小川のほとりの情景」「田舎の人々の楽しい集い」「雷雨、嵐」などの表題がつけられているが、木管奏者と打楽器奏者が非常によく表題の意味を解釈し演奏に生かしていた。自然の情景の中の表現という意味では、普段、自然に囲まれている環境で過ごしている札幌交響楽団の得意とする分野だったのではないだろうか。

同演奏会は、札幌コンサートホールでの今年最後の演奏会となった。札幌コンサートホールが、大規模修繕工事のため11月2日から翌年6月30日まで約8か月間休館する。しばらくはオペラハウスとしての機能を備えた札幌文化芸術劇場hitaruでの出演が中心となる予定だ。