[도쿄 리포터=토시키 아오야마] 1965년, 도쿄 올림픽의 기념 문화 사업으로서 도쿄도가 설립한 이래 금년 창단 55주년을 맞이한 도쿄도 교향악단의 「도향 스페셜 2020(12/10)」를 도쿄 산토리 홀에서 감상했다. 콘서트 마스터는 야베 타츠야.

이날 지휘는, 폭넓은 레퍼토리를 가지고 클래식에서 로맨틱, 현대 음악까지 정통한 불가리아 출신의 로센 게르고프였다.

바이올린은, 론=티보 국제 음악 콩쿨, 하노퍼 국제 바이올린 콩쿨등 다수의 국제 콩쿨에서 입상 경험이 풍부한 독일 거주 신진 연주자인 미나미 시온.

전반에는 멘델스존 서곡 '루이 브라스'에 이어 독일 작곡가 브루흐의 '바이올린 협주곡 제1번'을 연주, 낭만파를 대표하는 바이올린 협주곡 중 하나인 매력적인 작품이었다.

미나미 시온의 바이올린은 극적이고 해방감 있으며, 아름다운 선율을 듬뿍 노래하는 명연이었다. 투명한 연주로 전체적으로 기분좋게 들을 수 있었다. 아울러 유럽 출신다운 단정한 지휘 솜씨로부터 인도된 도쿄도 교향악단의 음질도 풍부하고, 감정의 기복이 풍부한 전개를 보기 좋게 표현하고 있었다.

후반은 생-상스의 교향곡 제3번. 이 곡은 "이 곡에는 내가 쏟아부을 수 있는 모든 것을 쏟아부었다"고 생-상스가 말한 자신작으로, 명인 예적인 피아노 악구와 화려한 관현악 서법, 파이프 오르간의 울림이 특징적인 명곡이다.

도쿄도 교향악단은 아름답고 박진감 있는 앙상블을 선보여 이 곡의 매력을 남김없이 표현했으며, 현악기와 관악기의 밸런스도 절묘해서 세세한 부분까지 신경을 쓴것이 역력했다. 종반의 오르간이 장엄하고 호쾌한 가운데, 아름답고 중후한 멜로디를 울려 오케스트라와 함께 관객들의 갈채를 받았다.

[Photo(c)Rikimaru Hotta]

TMSO Special 2020 ( 12 / 10 )

Rossen GERGOV , Conductor
Shion MINAMI , Violin
Mari OKI , Organ

Mendelssohn : Overture "Ruy Blas", op.95
Bruch : Violin Concerto No.1 in G minor, op.26
Saint - Saëns : Symphony No.3 in C minor, op.78, "Organ"

Performance : Tokyo Metropolitan Symphony Orchestra

1965年、東京オリンピックの記念文化事業として東京都が設立し、今年度、創立55周年を迎えた東京都交響楽団の「都響スペシャル2020(12/10)」を東京・サントリーホールで聴いた。コンサートマスターは矢部達哉。

指揮は、幅広いレパートリーを持ち、クラシックからロマンティック、現代音楽まで精通しているブルガリア出身のロッセン・ゲルゴフ。

ヴァイオリンは、ロン=ティボー国際音楽コンクール、ハノーファー国際ヴァイオリン・コンクールなどで様々な国際コンクールで入賞経験豊富なドイツ在住若手奏者の南 紫音。

前半は、メンデルスゾーン:序曲《ルイ・ブラス》に続き、ドイツの作曲家ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番を聴いた。ロマン派を代表するヴァイオリン協奏曲のひとつである魅力的な作品。

南 紫音のヴァイオリンは、劇的で解放感あり、美旋律をたっぷりと歌い上げる名演。透き通っている演奏で、全体的に気持ちよく聴けた。ヨーロッパ出身らしい端正な指揮さばきから導かれた東京都交響楽団の音質も豊潤で、感情の起伏に富む展開を見事に表現していた。

後半、サン=サーンス:交響曲第3番《オルガン付》。同曲は、「この曲には私が注ぎ込める全てを注ぎ込んだ」とサン=サーンス自身が述べた自信作で、名人芸的なピアノの楽句や、華麗な管弦楽書法、パイプオルガンの響きが特徴的な名曲。

東京都交響楽団は、美しく迫力のあるアンサンブルを披露し、同曲の魅力を余すことなく表現した。弦楽器と管楽器のバランスも絶妙で細部に亘り神経が行き届いていた。終盤のオルガンが荘厳かつ豪快。美しく重厚なメロディーを鳴り響かせ、オーケストラと共に観客から大きな喝采を浴びていた。