[토시키 아오야마] 세계에서도 독서를 좋아하기로 유명한 일본인들은 스파이 소설을 아주 좋아하는 것으로 알려져 있다. 그런데 실제 스파이는 일본에서 상상을 초월할 정도의 규모와 지하 인맥에서 암약하고 있다. 일본에는 간첩 방지법이 없기 때문이다.

지금 중국의 스파이들이 구더기처럼 꿈틀거리고 있어도 일본에서는 아무런 방어 수단이 없다.
구미에서는 공자 아카데미 (孔子学院)가 폐쇄되어 있는데 일본에서는 오히려 증식 중이다.

소련의 붕괴 이전, 일본에서 미디어 공작을 담당했던 KGB 요원 스타니슬라프 레프첸코는 일본에서 30~40명의 일본인 대리인을 지휘하며 정보 공작을 전개하다가 어느 날 미국으로 망명했다.

레프첸코는 1982년 7월 14일 미 하원 정보특별위원회 비밀청문회에서 공작활동을 폭로, 국내외에 큰 충격을 주었다. 그리고 지금 역사의 교훈은 미국 NY의 KGB 박물관에 보관되어 있다.

미국에서는 KGB에 대한 이해도가 깊다. 이는 스파이 공작에 둔감한 일본과는 대단한 차이이다. 레프첸코가 공개한 일본인 KGB 대리인들의 리스트와 미트로킨이 제출한 리스트는 거의 겹치는 것으로 판명되었고, 이는 본서의 포인트의 하나가 되고 있다.

사상에 공명한 확신적인 스파이는 공산주의가 꽃피우던 시절에 금품이나 여자로 매수를 해왔다. 학자들은 또 명예를 통하여 '무자각적인 대리인' '충실한 공산주의자'로 키웠다. 그리고 그중에는 「영향력 있는 대리인」도 있었다, KGB 공작에 무자각적으로 협력하면서, 자유주의 사회에 지대한 악영향을 주고 있었던 것이다. 문제는 지금 이 구조가 고스란히 '중국 스파이망'으로 교체되고 있다는 사실이다.

이들 일본인 대리인은, 당시 암호명 밖에 몰랐으며, 일본의 미디어는 이 암호(코드 네임)가 누구건, 그 암호는 누구건 그저 추리 게임으로 세월을 보낸 것이었다.

1991년 소련이 붕괴했다.

대량의 기밀 문서가 서쪽으로 흘러나오자 제동을 건 것이 푸틴이었다. KGB 출신인 푸틴과 그의 측근들은 대부분 첩보 전문가들이었으며 특히 푸틴은 안드로포프와 조르게를 존경했다.

유도에 능하고 지일가라는 푸틴의 밝은 이미지는 속임수에 불과하며, 푸틴은 어릴 적부터 KGB에 들어가는 것이 꿈이었다.

소련 붕괴 후에 공개된 기밀문서들은 각각 [리츠키드니 문서] [베노나 문서] [마스크 문서] [이스콧 문서] [바실리예프 노트] [미트로킨 문서]라고 불리운다.

KGB 제1총국 문서고 소장 문서 담당이었던 미트로킨은, 자필 손글씨로 꾸준히 10만 페이지의 메모를 작성하고 있었다. 미트로킨은 특히 비합법 첩보원을 사용한 작전에 관한 문서를 중시해 필사했기 때문에 비합법 주재소, 비합법 첩보원과 그들의 작전 정보가 많이 담겨 있다.

스탈린이 이끄는 소련 공산당의 악랄한 적화 테러 공작의 여러모를 알 수 있게 해주는 '미트로킨 문서;로 인해 '베노나 문서'의 신뢰성이 더욱 높아졌다.

1992년 3월, 미트로킨은 이를 라트비아의 수도 리가에 있는 영국 대사로 가져갔습으며, 당시 라트비아는 소련의 굴레로부터 멀어진 지 얼마 안 된 시절이었다. 이리하여 세기의 기밀문서가 세상에 나오게 된 것이다.

서적 내용:

근현대사가 크게 바뀌는 인텔리전스 히스토리

러시아 혁명에서 소련 붕괴에 이르는 소련 정보기관의 대외 공작을 그려내는 중요 사료, '미트로킨 문서'! KGB 직원이 10년 동안 목숨을 걸고 쓴 '미트로킨 문서'는 '베노나 문서'에 버금가는 전후 최대의 방첩정보라고 한다.

트로츠키 암살
미-일전쟁 
원폭 정보 수집 
자민당-사회당 협력자
쿠바 위기 
프라하의 봄
국가 전체의 산업스파이 .... etc.
영일미를 조종해 온 엄청난 공작들.

푸틴 대통령을 지지하는 전 KGB의 진실이 밝혀진다.
이건 허구가 아니다! 

세계 뒤에서 벌어지는 인텔리전스의 공방
관공서 언론재계에 침투한 공작원과 협조자
왜 소련 그리고 KGB는 졌을까?
일당독재는 애국자를 적으로 돌린다!?
마지막 특수작전-고르바초프- 옐친을 구속

소련이 붕괴한 지 30년 가까이 지난 지금은 옛 소련의 체제나 첩보 기관은 오래 전 과거의 것이 아닌가 하는 생각이 들기 쉽다.하지만 정말 그럴까?

소련 첩보기관 KGB 출신인 푸틴 대통령아 집권하면서 KGB 시절 옛 동료들이 기용됐고, 그 사람들이 더 자기 동료를 데려오면서 돌을 던지면 맞을 만큼 푸틴 정권에는 KGB 출신이 많다.(중략) 푸틴 대통령은 15년간 KGB 의장으로서 민완을 발휘했고, 그후 소련 최고지도자가 된 안드로포프와 전전 일본에서 고노에 내각의 중추 깊숙이 침투해 중요한 정보공작을 실시한 조르게를 진심으로 존경한다고 했다. 지난 세기 세계 최강을 자랑하며 소련의 전체주의 체제를 지탱하고 세계를 농단하고 러시아에서 사실상 종신 독재자로 전락한 푸틴 대통령을 형상화한 KGB란 어떤 조직이었을까?  

서명: 미트로킨 문서. KGB 공작의 근현대사
감수 에자키 미치오
저자 야마우치 치에코 

발매일 : 2020/8/27
단행본 (소프트 커버) 304 페이지
출판사 : 와니북스 (2020/8/27)
가격: ¥1,430 

감수 에자키 미치오

평론가. 1962년(쇼와 37년) 도쿄도 태생.
큐슈 대학 문학과 졸업 후, 월간지 편집, 단체 직원, 국회의원 정책 스탭등을 거쳐 2016년 여름부터 본격적으로 평론 활동을 개시. 주요 연구 주제는 근현대사, 외교안보, 인텔리전스 등이다. 사단법인 일본전략연구포럼 정책제언 위원이며, 산케이 신문 '정론' 집필 멤버이다. 2020년 후지산케이 그룹 제20회 정론신풍상 수상.
주요 저서로 『미국측에서 본 도쿄 재판사관의 허망』, 『코민테른의 모략과 일본의 패전』(제27회 야마모토 시치헤이상 최종후보작), 『일본점령과 『패전혁명』의 위기』 『일본은 누구와 싸웠는가』(제1회 아파 일본재흥대상 수상작품), 『프리덤』, 『천황가 150년 전투』, 「일본 외무성은 소련의 대미 공작을 알고 있었다」, 「인텔리전스와 보수 자유주의」 등

저자 야마우치 치에코 

1957년 도쿄 태생. 국제기독교대학 졸업. 쓰다주쿠 대학 박사 후기 과정 만기 퇴학. 일본 IBM 주식회사 도쿄 기초연구소를 거쳐 현재 영어강사. 2013~2017년까지 헌정사가 쿠라야마 미츠루, 2016년부터 평론가 에자키 미치오의 보조 겸 리서치 업무를 맡았다. 특히 최근에는 미국의 인텔리전스 히스토리(정보사학)와 미일 근현대사에 관해 연구하고 각국의 전문서 일부를 국역하는 작업에 종사하고 있다.

世界でも読書好きな日本人はスパイ小説が大好きなことで知られている。それでいて、実際のスパイが日本で想像を絶するほどの規模と地下人脈で暗躍している。
日本にはスパイ防止法がない。
いま中国のスパイがウジ虫のように蠢いていても日本では、何の防衛手段が取れていない。
欧米では孔子学院が閉鎖されているのに、日本では増殖中だ。

ソ連の崩壊以前、日本でメディア工作にあたったKGB要員のスタニスラフ・レフチェンコは、日本で三十から四十名の日本人代理人を駆使し情報工作を展開していたが、或る日、米国へ亡命する。

レフチェンコは1982年7月14日に米下院情報特別委員会の秘密聴聞会で工作活動を暴露、国内外に大きな衝撃を与えた。
そして今、歴史の教訓よりアメリカNYにKGB博物館がある。
米国ではKGBへの理解度も深い。
スパイ工作に鈍感な日本とはえらい違いだ。
レフシェンコがあげた日本人のKGB代理人たちのリストと、ミトロヒンがあげたリストが、殆ど重なることが判明している。本書のポイントの一つとなっている。

思想に共鳴した確信的なスパイは共産主義華やかな時代、金か女で買収されてきた。
また学者は名誉をくすぐるなどして、「無自覚的な代理人」「忠実な共産主義者」に育てた。中には「影響力のある代理人」がいて、KGB工作に無自覚的に協力し、自由主義社会に多大な悪影響を与えている。
今、この構造がそっくりそのまま「中国スパイ網」に入れ替わっている。

これら日本人代理人は、当時暗号名しかわからず、日本のメディアはこの暗号(コードネーム)はだれそれ、あの暗号はだれそれと推理ゲームに明け暮れたものだった。

1991年、ソ連が崩壊した。

大量の機密文書が西側へ流れた。歯止めをかけたのがプーチンだった。KGB出身のプーチンとその側近らは、殆どが諜報の専門家であり、とくにプーチンはアンドロポフとゾルゲを尊敬していた。

「柔道家」「知日家」というプーチンの明るいイメージはまやかしにすぎず、プーチンは子供の頃よりKGBに入るのが夢だった。

ソ連崩壊後の機密文書の公開は「リッツキドニー文書」(ソ連共産党指導者の個人文書など)「ヴェノナ文書」「マスク文書」(英国政府通信学校が作成)「イスコット文書」(英国政府通信学校が作成)「ヴァシリエフ・ノート」(旧KGB文書)、そして、本書テーマとなっている「ミトロヒン文書」である。

KGB第一総局文書庫所蔵文書担当だったミトロヒンは、手書きでこつこつと10万ページものメモを作成していたのだった。

ミトロヒンは、特に非合法諜報員を使った作戦に関する文書を重視して筆写したため、非合法駐在所、非合法諜報員と彼らの作戦情報が多い。

スターリン率いるソ連共産党の悪辣な凄まじい赤化テロ工作の数々を知ることができる。ミトロヒン文書により、ヴェノナ文書の信頼性がさらに高まった。

1992年3月、ミトロヒンはこれをラトビアの首都リガにある英国大使へと持ち込んだ。ラトビアはソ連の軛から離れたばかりだった時代である。
かくして世紀の機密文書が世に出ることになったのである。

書籍内容:

近現代史が大きく変わる、インテリジェンス・ヒストリー

ロシア革命からソ連崩壊に至るソ連情報機関の
対外工作を描き出す重要史料、「ミトロヒン文書」!
亡命したKGB職員が10年をかけ、命がけで書いた「ミトロヒン文書」。
ヴェノナ文書に並ぶ戦後最大の防諜情報といわれる。

■トロツキー暗殺 
■日米戦争 
■原爆情報収集 
■自民党・社会党の協力者 
■キューバ危機 
■「プラハの春」圧殺 
■国家ぐるみの産業スパイ……etc.
日英米を操ってきた、凄まじい工作の数々。

プーチン大統領を支える元KGBの真実が明らかになる。
これはフィクションではない! 

●世界の裏で行われているインテリジェンスの攻防
●官公庁・メディア・財界に浸透した工作員と協力者
●なぜ、ソ連そしてKGBは負けたのか?
●一党独裁は愛国者を敵に回す!?
●最後の特殊作戦──ゴルバチョフとエリツィンを拘束せよ

ソ連が崩壊して三十年近く経った今では、旧ソ連の体制や諜報機関はとっくに過去のものだと、つい思いたくなります。しかし、本当にそうでしょうか?

ソ連の諜報機関KGB出身であるプーチン大統領の政権には、KGB時代の元同僚たちが起用され、その人たちがさらに自分の仲間を連れてきたので、石を投げれば当たるというくらい、プーチン政権にはKGB出身者が大勢います。(中略)プーチン大統領は、十五年間KGB議長として辣腕を振るい、その後ソ連最高指導者になったアンドロポフと、戦前日本で近衛内閣の中枢深くまで浸透し、重要な情報工作を行ったゾルゲを、心から尊敬しているといいます。二十世紀の一時期に世界最強を誇り、ソ連の全体主義体制を支えて世界を壟断し、ロシアで事実上終身の独裁者になりつつあるプーチン大統領を形作ったKGBとは、どういう組織だったのでしょうか。  (はじめにより)

書名:ミトロヒン文書.KGB工作の近現代史
監修 江崎道朗 えざき・みちお
著者 山内智恵子 やまのうち・ちえこ

発売日 : 2020/8/27
単行本(ソフトカバー) : 304ページ
出版社 : ワニブックス (2020/8/27)
価格 ¥1,430

監修 江崎道朗 えざき・みちお

評論家。1962年(昭和37年)東京都生まれ。
九州大学文学部哲学科卒業後、月刊誌編集、団体職員、国会議員政策スタッフなどを経て2016年夏から本格的に評論活動を開始。主な研究テーマは近現代史、外交・安全保障、インテリジェンスなど。社団法人日本戦略研究フォーラム政策提言委員。産経新聞「正論」執筆メンバー。2020年 フジサンケイグループ第20回正論新風賞受賞。
主な著書に『アメリカ側から見た東京裁判史観の虚妄』(祥伝社新書)、『コミンテルンの謀略と日本の敗戦』(第27回山本七平賞最終候補作、 PHP新書)、『日本占領と「敗戦革命」の危機』(PHP新書)、『日本は誰と戦ったのか』(第1回アパ日本再興大賞受賞作品、ワニブックス)、『フリーダム』 (展転社)、 『天皇家 百五十年の戦い』 (ビジネス社)、『日本外務省はソ連の対米工作を知っていた』(育鵬社)、『インテリジェンスと保守自由主義』(青林堂)など。

著者 山内智恵子 やまのうち・ちえこ

1957年東京生まれ。国際基督教大学卒業。津田塾大学博士後期課程満期退学。日本IBM株式会社東京基礎研究所を経て現在英語講師。2013~2017年まで憲政史家倉山満氏、2016年から評論家江崎道朗氏のアシスタント兼リサーチャー(調査担当者)を務める。特に近年は、アメリカのインテリジェンス・ヒストリー(情報史学)や日米の近現代史に関して研究し、各国の専門書の一部を邦訳する作業に従事している。