[도쿄 리포터=토시키 아오야마] 1961년 출범한 삿포로 교향악단은 홋카이도 유일의 프로 오케스트라로 투명감 있는 사운드와 파워풀한 표현은 웅대한 홋카이도에 어울리는 오케스트라로 꼽힌다.

지난 12월 15일 레이와 원년 마지막을 장식하는 베토벤 교향곡 제9번을 삿포로 문화 예술 극장 hitaru에서 감상했다.

예년의 관례 "삿포로 교향악단의 제9번"은 삿포로 문화 예술 극장 hitaru에서 첫 개최. 명예 음악감독 오타카 타다아키 지휘에 의한 높은 수준의 연주였다.

만석 속, 현의 울림이 아름다워 관객 모두 최고의 시간을 공유했으며, 혼성 합창단은 클라이맥스에서 화려한 분위기를 보여주었고 오케스트라, 솔리스트, 합창 모두가 고수준이었으며 관객들의 반응은 시종일관 박수가 끊이지 않았다.

72세를 맞이한 지휘자 오타카 타다아키는 엘리자베스 2세 여왕으로부터 대영 제국 훈장(CBE)을 받는 등 대영 제국에서 수많은 훈장을 받았으며, 삿포로 교향악단 명예 음악 감독, 오사카 필 하모니 교향악단 음악 감독, 도쿄 예술 대학 명예 교수 등을 역임하고 있다.

그러나 올해 5월 20일부터 2개월간 활동을 중지하고 전립선 암 치료를 위한 방사선 치료에 전념했다. 투병중에는 인간의 삶과 죽음에 대해 사색을 깊게 했던 그는 "나는 지금까지 너무 바쁜 면이 있었다. 병은 한 번 멈춰보라는 말이었을지도 모른다"고 돌아봤다. "조기 발견 덕분에 완치되었지만, 인간에 대해 곰곰히 생각했다. 경험을 살려 음악을 즐기고 싶다"며 병에서 복귀, 큰 병을 극복한 명지휘자의 음악은 더욱 깊어졌다는 평가다.

공간을 뒤흔들 정도의 강력한 지휘는 오케스트라, 합창단, 솔리스트 모두가 일체화하여 레이와 원년의 대미를 장식하기에 적합한 최선의 음악을 창조했다.

TEXT: FUJIE SHINDEN

Sapporo Symphony Orchestra
Special Concerts:
Beethoven's Ninth Symphony in hitaru

December.15(Sun)13:00~
Sapporo Cultural Arts Theater

Appearing:
Conductor / Tadaaki Otaka (Sapporo Symphony Orchestra Honorary Music Director)

Soprano / Miwako Handa
Mezzo Soprano / Kasumi Shimizu
Tenor / Takashi Otsuki
Baritone / Teruhiko Komori

Chorus / Sapporo Symphony chorus, and other chorus

Song List:

Akira Miyoshi
Noesis, pour orchestre
Beethoven
Symphony No.9 in D minor"Choral"

1961年に発足した札幌交響楽団は北海道唯一のプロオーケストラであり、透明感のあるサウンドとパワフルな表現は雄大な北海道にふさわしいオーケストラとして知られている。

12月15日、令和元年最後を飾るベートーヴェン交響曲第九番を札幌文化芸術劇場hitaruで聴いた。例年恒例の「札響の第9」は、札幌文化芸術劇場hitaruで初開催。名誉音楽監督 尾高忠明指揮による高い水準の演奏であった。

満席の中、弦の響きが美しく、観客共々最高の時間を共有した。混声合唱団はクライマックスでは見事な盛り上がりをみせ、オーケストラ、ソリスト、合唱の全てが高水準であり、観客の反応は上々で、終始拍手が鳴りやまなかった。

72歳を迎えた指揮者尾高忠明は、エリザベス2世女王より大英帝国勲章(CBE)を受章するなど大英帝国で数々の勲章を受け、札幌交響楽団名誉音楽監督、大阪フィルハーモニー交響楽団音楽監督、東京藝術大学名誉教授などの任にある。

しかし、今年5月20日から2カ月間、活動を休止し前立腺がん治療のための放射線治療に専念していた。闘病中は人間の生と死について思索を深めた。「私は今まで忙しすぎた面があった。病気は一度立ち止まってみろとのお告げだったかも知れない」と振り返る。早期発見のため、完治したが,「人間についてじっくり考えた。経験を生かし音楽を楽しみたい」と病から復帰し、大病を乗り越えた名指揮者の音楽は益々深みを増した。

空間を揺るがす程の力強い指揮は、オーケストラ、合唱団、ソリストと一体化し、令和元年の最後を飾るに相応しい最良の音楽を創造した。