[도쿄 리포터=토시키 아오야마] 2018년 올해도 많은 해외 일류 오케스트라가 일본을 찾았다. 그 하이라이트 중 하나는 사이몬 래틀 지휘 런던 교향악단의 일본 방문 공연.

13년에 걸쳐 세계 최강의 슈퍼 오케스트라로 알려진 베를린 필에서 슈프를 지낸 사이먼 래틀.

고향인 영국의 런던 교향악단에서 음악감독을 맡는 것에 대해 래틀은 "LSO는 매우 젊은 오케스트라이며, 특필할 것은 그 정신력의 강함입니다. 어떤 것이든 받아들이는 백포도주와 닮았습니다"라고 말했다.

백포도주와 비슷한 런던향과 어떤 음악을 연주할지 팬들도 흥미진진했던 가운데 9월 29일 일본 최종공연을 산토리 홀에서 감상했다.

전반 시마노프스키의 바이올린 협주곡 1번에서 솔로를 연주한 재닌 얀센은 네덜란드의 명 바이올리니스트. 열정적인 음악 몰입 속 처참하도록 쏟아지는 소리에 압도당했다.

지휘자와 솔리스트는 몇 번의 커튼 콜에 답한 후, 무대 뒤쪽 피아노 옆으로 걸어갔고, 래틀은 '라벨!'을 외치며 함께 연주한 것이 '하바네라 형식의 소품'으로서 래틀이 연주한 피아노는 분위기가 매우 좋았다.

후반, 닥트를 휘두른 곡은, 영국에서 매우 인기가 있는 "시벨리우스 교향곡 제 5번"

베를린 필 시대의 사이먼 래틀의 실적은 더할 나위 없이 멋진 녹음도 많지만 이렇게 새롭게 만들어져 런던향에서의 연주를 들으면, 자유로운 즐거움이랄까, 개방감이라고 하는 것이 한층 더 강하게 느껴졌다.

동과 정의 대비가 명쾌하지만 어느 쪽인가 하면 밝고 어떤 것도 받아들이는 동경의 이미지가 강하다.

오케스트라는 곡에 따라 음색을 구분해내는 그 유연성이 실로 대단했다.

기능성이 매우 높아, 어떠한 음악에도, 어떠한 지휘자에게도 대응하는 명문 런던 교향악단의 소리는, 클리어하면서도 유려하여 듣는 사람의 마음을 도취시켰다.

마지막은, 래틀이 "여러분, 대단히 감사합니다"라고 일본어로 인사.

앙코르는 드보르작의 슬라브 무곡 Op.72-7로 호쾌한 열광 속에 종언.

일본에서 사랑받는 사이먼 래틀의 또 다른 활약과 빠른 일본 방문을 기대하게 만든 콘서트였다.

[Photo:(C)SunroryHall]

Sat 29 Sep 2018 2.00pm - 4.00pm

Suntory Hall, Tokyo

RAVEL Mother Goose (ballet)

SZYMANOWSKI Violin Concerto No 1

SIBELIUS Symphony No 5

Sir Simon Rattle conductor

Janine Jansen violin

London Symphony Orchestra

2018年、今年も多くの海外の一流オーケストラが日本を訪れた。その中のハイライトのひとつが、サイモン・ラトル指揮ロンドン交響楽団来日公演。

13年にわたり世界最強のスーパー・オーケストラとして知られているベルリン・フィルでシェフを務めたサイモン・ラトル。

故郷である英国のロンドン交響楽団で音楽監督を務めることについてラトルは「LSOはとても若いオーケストラであること。特筆すべきはその精神力の強さです。どんなものでも受け入れる白ワインに似ている」と語った。

白ワインに似ているロンドン響とどんな音楽を奏でるのかファンならずとも興味は尽きなく、9月29日の日本最終公演をサントリーホールで聴いた。

前半、シマノフスキの「ヴァイオリン協奏曲第1番」でソロを弾いたジャニーヌ・ヤンセンは、オランダの名ヴァイオリニスト。情熱的な音楽への没入は凄まじく、繰り出される音のうねりに圧倒された。

指揮者とソリストは、何度かのカーテンコールに応えたあと、ステージ後方のピアノの傍へに歩いて行き、ラトルは「ラヴェル!」と叫び、ともに演奏したのが「ハバネラ形式の小品」ラトルが弾いたピアノは、なかなかの雰囲気と色気にあふれていたのである。

後半、タクトを振った曲は、イギリスで非常に人気がある「シベリウス交響曲第五番」ベルリン・フィル時代のサイモン・ラトルは、実績は申し分なく、見事な録音も多いが、こうして新ためてロンドン響での演奏を聴くと、自由な愉しさというか、開放感というものがよりいっそう強く感じられるのである。

動と静の対比が明快であるが、どちらかというと明るくどんなものも受け入れる動のイメージが強い。

オーケストラは、曲によって音色を描き分けるその柔軟性はさすがである。機能性が極めて高く、どのような音楽にも、どのような指揮者にも対応する名門ロンドン交響楽団の音は、クリアで流麗。聞くものの心を陶酔させた。

最後は、ラトルが「皆さま、どうもありがとうございます」と日本語で挨拶。アンコールは、ドヴォルザークのスラヴ舞曲Op.72-7で豪快な盛り上がりの中、終焉。日本に愛されたサー・サイモン・ラトルのさらなる活躍と早い来日を期待したい。